月乃音 中国茶稽古 記録(2023年2月-4月)
[鹿の舟]囀 月乃音 中国茶稽古 開講記録
「新鮮な茶葉と心静かに向き合い、
茶藝文化の奥行きとその基礎を
鹿の舟の四季折々の景色と共に
丁寧に深めて参ります。月乃音 渡邊乃月」
秋篠の森月草より[鹿の舟]囀へと中国茶稽古を重ねてきました。
乃月先生の美しく豊かな稽古風景を、囀の景色を背景に、
心ゆくまでお楽しみいただけましたら幸いです。
2月安徽省(弐)祁門紅茶
祁門紅茶は清代1875年に祁門県で始まった伝統紅茶。
山深い多湿な山岳地、土壌に含まれる豊富なミネラル分が
独自の風味をもたらす。上品で甘い香りと
花のように軽やかな香りが余韻を残す紅茶。
3月安徽省(参)
安徽省、河北省、河南省が交わる場所に位置する大別山山脈は
長江北最大の茶の産地として名高い。
翡翠のようなすっきりとした水色、
かすかな塩味と爽やかな香り「六安瓜片(緑茶)」
燻しさに茶葉の青みがまざり合う複雑な香り「霍山黄芽(黄茶)」
4月安徽省(四)
「黒茶」に属す安徽省の安茶は、竹籠に包まれた状態で
自然発酵を続け、蔵での熟成に費やす時間が長くなるほど、
その風味は存在感を増し育ち続ける。
遠方への運搬や長期保存が叶い、豊かな薬効を合わせ持つ薬として
人々の命を救ってきた貴重な茶。
茶荘・孫義順が生み出した安茶、
その稀有な技術を現代では汪鎮響が後継する。
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□松籮茶(緑茶)2022年4月
安徽省黄山市休寧県松籮山/炒青緑茶
□安茶(黒茶)2019年9月 孫義順茶廠 汪鎮響
安徽省黄山市祁門県蘆渓郷
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「松籮茶」は豊かな青みと渋みが感じられ貫禄ある味わい、
「安茶」は身体の深いところをゆっくりとあたため、
独特の酸味や芳醇な風味が特徴的。
穀雨が過ぎ、茶の新芽は葉を広げ、いよいよ茶摘みの季節。
安徽省への茶の旅は一旦の区切り、来月は次の旅へと向かいます。
乃月先生のひとつひとつの言葉、所作はしなやかに強く、
導かれる濃密な稽古時間には旅をするように新たな世界との
出会いがあり、色鮮やかな光景が広がります。
中国の大地に脈々と力強く健やかに根を張る茶の木と、
ともに生きる人々に出会う旅。次回5月23日(火)開講です。
※現在、中国茶稽古はキャンセル待ちでの受付を行っております。
(お問合せはくるみの木カージュまでtel0742-20-1480)