奈良東部の春めぐり 月ヶ瀬の烏梅づくりを訪ねて 展 開催中です
「烏梅(うばい)」
初めてこの言葉を知った方も多いのではないでしょうか。
煤をまぶし、烏のように黒い梅。
8世紀、遣唐使が初めて日本に持ち帰った「烏梅」は、漢方薬でした。
中国では今でも漢方薬として使用されていますが、
日本では、紅花染めをはじめとする染物の発色剤として広まりました。
紅花で染めた布や和紙の紅、女性の美しさを引き立てる口紅の紅の色を
鮮やかに発色させてきた烏梅。
化学染料が普及する現在でも、
烏梅で生み出した紅色にこだわって染色を続ける方もおられます。
全国で唯一、奈良市東部地域、月ヶ瀬で烏梅作りをされている中西さん。
毎年、上手くできたかな、喜んでもらえたかなと、
烏梅を必要としてくれる人たちを想い、作り続けておられます。
日の目を浴びることは少ないですが、陰で染色家を支えてきました。
今回、中西さんが毎年使っている道具の数々をお借りし、
5月27日(日)まで蔵の中で烏梅づくりの展示をしています。
烏梅作りが始まる7月頃には、この道具たちが本来の役目に戻り、
中西さんと共に、今年も染色家の方を支えます。
烏梅のこと、中西さんのことを知っていただきたくて、
今回の展示を企画いたしました。
中西さんの写真や、月ヶ瀬にまつわる作品なども展示しております。
ぜひ、覗きにいらしてください。
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奈良東部の春めぐり
月ヶ瀬の烏梅づくりを訪ねて 展
開催期間/3月23日(金)→5月27日(日)
9:00→17:00(年中無休)
場所/[鹿の舟]繭Mayu 展示室
入場無料
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※観光案内所には、烏梅を使用した紅花染めの作品を展示しております。
こちらも併せてお楽しみください。