大神(おおみわ)神社のうさぎ
2023年が幕を開け、早くもひと月が過ぎました。
今年の干支は「卯」。
奈良の中部、様々なはじまりの地と言われる桜井の三輪に「うさぎ」と
ゆかりが深い場所、大神神社があります。
国道沿いに立つ大鳥居は高さ32.2m。
日本で2番目の高さを誇り、高い建物が少ない桜井では
少し離れた場所からも大鳥居を望むことが出来ます。
大鳥居の後ろにご神体である三輪山が見えるその景色は
地域の人々にとってはいつもそこにあるもの。
「三輪さん」と呼ばれ親しまれています。
三輪山は国を開いた大物主大神(おおものぬしのおおかみ)が御魂を
留めたという霊山で、近年では「パワースポット」と称されることも
ありますが、はるか昔から「神の宿る山」として崇められてきた聖地で
あり、三輪山は一木一草にいたるまで伐採を許されていないそうです。
大神神社では春と秋に例祭「大神祭」が行われていますが
これは第十代崇神天皇が国を治めていた頃から
2000年もの間続いており、始まりが卯の日であったことから
卯の日を大切にするようになりました。
それがうさぎと大神神社とのご縁の始まりといわれています。
また、ご祭神である大物主大神と
日本神話「因幡の白兎」に出てくる
大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が同じ神様として知られており
ここでも大神神社とうさぎの関わりを感じることが出来ます。
そして大神神社内では、うさぎに関するものがあちらこちらで見られます。
まず一番最初に出迎えてくれるのは、夫婦岩のそばにある縁結びの絵馬。
赤い糸(紐)で結ばれています。
夫婦岩をあとにし、階段を上がり拝殿へ。
大神神社はご神体が山なので本殿はなく、
こちらの拝殿から三ツ鳥居を通して山に向かって拝みます。
今年はうさぎの大絵馬が奉納されています。
そして参集殿(初詣の時期は祈祷殿前)の「なでうさぎ」。
撫でると身体の悪いところを治したり願い事を叶えてくれるとされており
日々訪れる参拝者にたくさん撫でられた部分はつるつると光り輝いています。
うさぎは見た目も可愛らしく、見ているだけで
幸せを運んでくれるような気がしますが
そのぴょんぴょんと跳ねる姿から「飛躍」
子だくさんであることから「子孫繁栄」
月にうさぎのかたちが見えることから「ツキを呼ぶ」などと言われ
縁起の良い動物とされています。
そんなうさぎにあやかり、この年がより良い年となりますように。