片上醤油
芳醇な香りと旨みが特徴の片上醤油の醤油。
奈良県中部・御所市にある片上醤油では、
杉の大桶を用いて自然のままに発酵熟成を行う天然醸造で
無添加・無調整の、こだわりの詰まった醤油を作り続けておられます。
醤油作りに使われるのは、地元の農家さんが育てた奈良県産の大豆。
この大豆を、蔵人が醤油に変化させていきます。
醤油蔵は、澄んだ空気が心地良い葛城山麓にあります。
この小さな醤油蔵から、絶品の醤油が生まれています。
一歩足を踏み入れると、大豆の心地よい香りがすっと鼻を抜けます。
今年仕込んだ醤油は、これから発酵を重ね、蔵の中は更に良い香りで包まれるといいます。
大豆を柔らかく蒸し上げるための、大きな蒸し釜。
醤油の味の要である麹を育てるための麹室(こうじむろ)。
手作業で麹をほぐす作業は重労働で大変ですが、
ここで作られた麹が醤油の味の要となるため、とても重要な作業だと言います。
長年使い込まれた、味わいのある杉の木桶。
桶には乳酸菌などの数々の菌が住み着いています。
塩水を張り、そこに麹を入れて熟成させることで、もろみを仕上げていきます。
この時、もろみをかき混ぜる「櫂入れ(かいいれ)」を行いながら発酵を促します。
菌の働きと、職人の日々の細やかなお世話によって
天然醸造ならではの味わいが生み出されます。
もろみを絞り出した出来たての醤油は、きらきらときらめき、
とてもきれいな色をしています。
大切に育て上げた醤油を1滴も無駄にしないように、最後まで搾り切ります。
もろみから取れる醤油は全体の2/3ほどで、
絞り切ったあとのカスは、1/3程の量になるそうです。
春先に仕込み、種類によっては1~2年と長期間熟成して作られるものも
あるというこだわりの醤油の数々。
手間をいとわず、醤油の美味しさを地道に追求し続けておられます。
「食堂 竈」では、卵かけごはんと合わせて召し上がっていただけるよう、
各テーブルに淡口醤油をご用意しています。
また、ご家庭でも味わって使っていただけるよう、3種類の醤油を販売しています。
日本人にとって、とても身近な調味料の一つである醤油。
こだわりの詰まったこちらの醤油を是非一度、味わってみてください。