鹿の舟のいま

ゆべし

十津川村の特産品のひとつ「ゆべし」。

ゆべし02.jpg


藁に包まれ、かわいらしい丸い形をしています。


「ゆべし」は昔からある料理で、元々は保存食として作られていました。

柚子に味噌や調味料などを詰めた珍味の「ゆべし」や、
蒸し菓子や餅菓子のような和菓子の「ゆべし」などがあります。

「ゆべし」は漢字で書くと「柚餅子」となります。


奈良県の一番南にあり日本一大きな村である十津川村。

村では、柚子を「ゆう」、ゆべしを「ゆうべし」と言い、
冬が近づき、柚子が色づき始める頃に珍味の「ゆべし」が作られます。

柚子のヘタの回りを切り、果肉をくり抜くと、
その中に、そば粉、味噌、もち米粉、かつお節などを練って詰めていきます。

これを長時間蒸して冷ましたあと、藁を巻いて軒に吊るし、
1ヶ月程、冷たい風に当てて干すと出来上がりです。

ゆべしの中.jpg


「ゆべし」作りで使わなかった柚子の果肉部分は、
ポン酢などの調味料にも使用することで、食材を大切に使い切ります。


柚子の香りとコクのある味わいにお箸が進む「ゆべし」。

薄く切ってそのまま食べても、チーズなどと合わせても美味しく頂けます。

お酒のあてに、お茶漬けに、お弁当のおかずにと色んな場面で使えます。

ゆべし04.JPG


十津川村以外にも、全国各地で「ゆべし」は作られています。

中に合わせる具材は地域や各家庭によっても異なるため、
様々な味わいの「ゆべし」があるようです。


「食堂 竈」では、十津川村の「ゆべし」を販売しております。

是非、一度ご賞味ください。

ゆべし吊り.JPG

鹿の舟ページへ戻る

Instagram

日本語   |   English