しめ縄かざり
師走に入り、奈良町では少しずつ冬支度が始まります。
家の門や玄関にしめ縄かざりが飾られると、お正月を実感します。
「しめ縄かざり」は、家に「年神様」というお正月の神様をお迎えするために飾られています。
年神様は、私たちに新しい年を元気に過ごすための力を授けてくださいます。
しめ縄かざりは藁(わら)でできています。
昔は、お米がたくさん実ることが人々の願いだったため、お米が実った藁に
願いを込め、しめ縄かざりを作っていました。
しめ縄かざりは、ご家庭でも綯う(なう)ことができます。
藁をより合わせることを「綯う」といいます。
藁の束を2つ作り、より合わせて綯っていきます。
その際に、藁の良い香りが手元から広がります。
来年も「よい一年でありますように」と心を込めて綯っていくのです。
「観光案内所 繭」では、昨年に引き続き「しめ縄づくり」のワークショップを行います。
奈良で取れた稲の藁や金柑などを使用する今年のしめ縄づくり。
裏白は常緑樹のシダで、葉が対になっているとことから、夫婦円満を意味します。
また、古い葉が落ちずに新しい葉が出てくることから、
家族の繁栄を願う気持ちも込められています。
さらに、裏白の葉は、表が緑で裏が白いことから
心に裏表が無い「清廉潔白」を表すとともに白髪になるまでの長寿を願うものです。
しめ縄の素材一つ一つには、このような温かい意味が含まれています。
みなさまも自身で願いを込めた、たったひとつのしめ縄かざりを作り、
新しい年のはじまりを迎えてみてはいかがでしょうか。