鹿の舟のいま

墾る窯工房

かまどで炊いたご飯をお楽しみいただける[鹿の舟]竈

 

こちらにはグローサリーが併設しており、奈良の食材や調味料の他、

作家による手仕事のうつわなど、台所まわりの道具も購入していただけます。

 

竈棚.JPG

 

 

鹿や鳥居といった奈良絵が描かれた湯のみや急須は、

奈良市東部の山間にある墾る窯(はるがま)工房の

竹井耀齋さんの作品。

 

R1011369.JPG

 

 

一つ一つ手描きで表現されているからこそ生まれる柄の違いからも

竹井さんの温かなお人柄が表れ、

また、おおらかで懐の深い奈良らしさも感じられる素敵なうつわです。

 

 豆皿.JPG

 

同じ絵柄の豆皿は竈の定食でも使用しており、

お漬物の下から現れる愛らしい鹿に心が和みます。

 

鹿の舟にお立ち寄りの際は、竈のグローサリーコーナーもお楽しみください。

 

 

 

23、24日は奈良町にある世界遺産、元興寺で地蔵会万灯供養が行われました。

 

地蔵会供養.JPG

 

 

蘇我馬子が飛鳥に建立した日本最古の仏寺、

「法興寺(飛鳥寺)」を移転した元興寺。

 

行基葺という屋根形式が残り、飛鳥時代の古式瓦が1400年もの間、

強い日差しや雨風から守ってくれています。

 

猿沢池を挟み、北の興福寺・南の元興寺として、

天平時代には奈良町の大部分が元興寺の寺内町であったほど

大きな規模の寺院でした。

その後、平安時代に律令制度の崩壊とともに一時衰退し、

現存するのは極楽坊とよばれた僧房の一部となりました。

 

様々な時代を乗り越え、近年は整備され趣溢れるお寺として

多くの方に親しまれています。

 

地蔵会万灯供養では、1500体余りの石塔・石仏に灯明を点じて供養しています。

もともとこちらの石仏は境内から掘り起こされたものだそうです。

 

万灯.jpg

 

 

祈願を墨書した灯明皿に、菜種油を注ぎ藺草芯の灯芯に点火します。

灯明皿は低火度で焼成したものを使用し、土に還るようにしています。

 

また、有縁無縁一切霊等を追善し、家内の繁栄と子供たちの健やかな成長、

世界の平和を地蔵大菩薩に祈願する行事でもあります。

 

お地蔵さまの前で風に揺れる灯明の優しい灯りから

夏の夜の心地よさを感じられました。

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