浮見堂
季節の移ろいを楽しむことができる浮見堂。
大正5年に建てられた檜皮(ひわだ)葺きの屋根が美しい六角堂のお堂は、
老朽化のために平成6年に再建され、今の姿を私たちに見せてくれています。
鷺池の水面に移る浮見堂を眺めているだけでも心が和みますが、
池からお堂に架かる蓬莱橋を通り、お堂の中から池の周りを眺めることもできます。
お堂の造りも美しく、天井の仕舞いから職人さんの技術が感じられますので、
備え付けのベンチに座り上を見上げていただくのもお勧めです。
蓬莱橋に施された鍵曲がり(かいまがり)の意匠もとても珍しいものです。
鍵曲がりは、道を鍵の手(直角)に曲げて見通しを悪くすることで
敵から身を守るために、城下町で多く見られる道筋を指します。
奈良町でもみられる道筋でとても風情がありますが、
橋に使われることはあまりないため、こちらも見どころです。
今の時期は、鷺池の周りを囲むように何本もの百日紅が
きれいな花を咲かせ、池を華やかに彩っています。
朝、澄み切った空気の中を散歩していると、
心地よい景色と共にたくさんの鹿に出逢えます。
鹿せんべいを与えられた人なつっこい鹿とはちがい、
どこかのんびり、ゆったりとした鹿たち。
鹿だけではなく、朝日に照らされた浮見堂を描く方など、
皆さん思い思いに奈良の朝を過ごしておられます。
歩いてお腹が空いたら、朝ごはんをたくさん食べて元気になりませんか。
食堂 竈は8時から営業し、竈で炊いたあつあつのご飯と
地元で採れる野菜を中心にしたおかずをお出ししています。
ぜひ2杯目は奈良のとれたて卵で、卵かけごはんをお召し上がりください。
喫茶室 囀は、土日祝日は朝8時から営業し、
ハンドドリップで淹れるコーヒーやトーストなどをご用意しております。
(平日は11時から営業いたしております)
現在、「ライトアッププロムナード・なら 2016」が
9月25日(日)まで行われております。
日が沈み、ライトアップされた奈良の名所を楽しめるこの企画では、
浮見堂も朝の雰囲気と一変し幻想的な装いになります。
時間によって雰囲気を変える浮見堂、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。